技術よりの記事に特化しているこのブログですが、今回は私が経験してきた複数サイト運営をいかに効率よく回し、本来やるべき作業に集中する時間をつくるか。というのをまとめていきたいと思います。
目次
こんな人に読んでほしい
- コーポレートサイト、法人向けサービスサイトを一人で複数運営しているインハウスデザイナー、ディレクター。
- 会社に自分以外サイト制作に詳しい人がいない方。
- 広告運用も、SEOも、コンテンツマーケティングも・・・色々頼まれがちな方。
- 日々の些末な作業に追われて、本業に集中出来ない方Webデザイナー、ディレクター。
自分の状況を周囲に理解してもらう
まずは、周りの人に自分がどんな作業をしていて、どれくらいの時間がかかっているか、知ってもらうのが大事だと思います。
工数がかかっていることは特殊な事情がない限り会社にとってもマイナスですから、効率化に協力してもらえるはずです。
この時注意が必要なのが「こんなに忙しいんです」と感情ベースで訴えるのではなく、「〇〇の作業に月○時間がかかっているので、他の作業に遅れが生じます」という事実ベースで相談することです。
仮に自分が感情的になってしまっても、裏側の会社のデメリットを理解してもらえるリーダー以上の方に相談するのがおすすめです。
Webサイト、LP制作の効率化
記事は自分でサイトに反映ぜず、CMSで担当者に投稿してもらう
もし、ニュースやブログ記事などの原稿をもらって、それを自分がサイト上に掲載するような作業をしている場合は、その作業をなくしましょう。
WordPressなどのCMSはWysiwygエディタが使えるので、htmlに詳しくない方でも定形の記事であれば作成できます。
もちろん、CMSのアカウントを渡してそのままだと、その使い方について質問されるケースがあるので、マニュアルを作成して渡しましょう。
WordPressであれば、初心者向けに基本的な使い方が書かれたpdfやサイトがあります。
細かい文言修正は誰でもできるように汎用的なCMSを構築しておく
たった一語直すだけでも、テスト環境に反映して、確認を取って、本番環境に反映して・・・とやっていると、地味に時間がかかりますよね。
CMS化している場合は、なるべく管理画面上からhtmlを書かずにWysiwygエディタなどを使って、htmlが分からない人でも文言修正できるように、予め汎用的に作っておくのも手です。
WordPressの場合は、カスタムフィールドを使って入力フォームを作ることが出来ます。
制作に必要な情報をヒアリングリート形式にして、担当者に記入してもらう
LPやサイトの制作に必要な情報は、どんな商品でも共通している部分が多いので使い回せます。
ヒアリングシートを作っておいて、担当者に入力してもらえばワイヤーフレーム制作に必要な情報が揃うような状態にしておくと、ヒアリングの手間が省けます。
ヒアリングシートの質問例
Why | 自社の強みは? |
---|---|
Who | 商品のターゲットは? |
Why | ターゲットはどんな悩みがあるのか? |
What | 商品はどのように課題を解決するのか? |
プロトタイプを制作して合意を得ておく
ガチガチにワイヤーフレームを書いて、デザインに落とし込んで、いざhtml化してみたらおかしな導線になっていた・・・というようなことは、昔はよくありました。
今はFigmaやAdobe XDなどのプロトタイピングツールが充実しているので、デザインを作り込む前になるべく実際のサイトに近い形でプロトタイプを作り、お客様から合意を得ておくと手戻りが減ります。
プロジェクト管理は緻密にやりすぎない
redmineやbacklogなどのプロジェクト管理ツールでやり取りする場面もあると思いますが、チケットやスレッドが多岐にわたって、管理ツールを管理するようなことになってしまうことも。
大規模案件でなければ、スケジュールは各フェーズの締め切りだけを記載した箇条書きベースのもので十分かと思います。
私はTrelloを利用していました。
調査の効率化
有料ツールを頼る
有料ツールはなかなか稟議が下りない。というところもあるとは思いますが、年間1〜2万円で使えるツールもあります。
自分が手動でやった時の時給と、導入費用を比較して検討してもらうのはどうでしょうか。
- サイト調査ツール
- 検索順位調査ツール
- ヒートマップツール
レポーティングの効率化
レポート作成はBIツールで自動化する
定例会議用に毎回レポートを作る作業も地味に時間がかかります。
GoogleデータポータルはGoogle AnalyticsやGoogle広告と連携し、自動更新できるので、毎回手を入れる手間が省けます。
レポートをpdfでダウンロードしたり、定期的にメールでpdfを送信することも出来ます。
自分で自動化できないことは、エンジニアに協力してもらう
DXが流行っている時代なので、会社も色んなことを自動化することには前向きになってくれる可能性が高いと思います。
GASのスクリプトを書いたり、slack連携したり・・・とディレクターやデザイナーの手に余るようなことはエンジニアを頼ってみると、自動化できる幅が広がります。
そのためにもエンジニアとの関係性は我々にとって生命線とも言えますね…良い関係を築いていく努力大事です。
コミュニケーション効率化
社内のよくある質問はslack botに答えさせる
素材の置き場や資料の置き場など、複数の人から何回も同じ質問がある場合は、botに答えさせましょう。slackなら 「/hoge」 というようなコマンドを打つことで、予め設定しておいた回答をbotにさせることができます。
このコマンド自体を覚えてもらえないこともあるので、よくある質問とコマンドを定期的に送信するbotを配信し、質問回数は激減しました。
リマインドはslackにさせる
経費精算や請求書提出など、定期的にに締め切りがあるものは、slack botにリマインドさせましょう。
1回だけリマインドすることも可能です。
効率化が実現しづらい環境だったら?
小規模なベンチャーだと「何でもできる人」が重宝されるので、それが強みになりますが、器用貧乏になってしまうこともあります。
自分のやりたいことと違ってきたな、と思ったら、上記のようなことで少しでも他の作業に割く時間を増やすのはどうでしょうか。
とはいえ、会社の環境によってはこういった提案をしづらいこともあると思います。
身も蓋もないことですが、もしあなたがその現状に満足していないのであれば転職をおすすめします。
会社を変えるより、自分が変わる方が早いからです。